この記事では、UGCについて詳しく解説をしていきます。
- UGCってそもそも何?
- なんでUGCが注目されているの?
- UGCを使ったマーケティングとは?
といったことを知りたい人は、ぜひ確認をしてみてください。
目次
UGCはユーザーが生成したコンテンツ
UGCとはUser Generated Contentの略で、ユーザーが生成したコンテンツという意味です。
企業が作ったコンテンツでなく、ユーザー側が作ったコンテンツとなります。
UGCの例としては下記のようなものが挙げられます。
- Instagram、Twitter、TikTokなどSNSにアップされた投稿(画像・動画や文章)
- Amazon、楽天市場などECサイトに投稿された口コミ
- アメブロなど、ブログサイトにアップされたブログ記事
- pixivのような、動画像共有サイトにアップされた画像や動画
- 2chなど、掲示板に投稿されたコメント
- Spotifyに投稿された一般の人が発信するラジオや音楽
コンテンツを作った人がユーザーであればUGCです。
みなさんも普段の生活で、UGCを作ったり見たりしていると思います。
UGCとIGC、CGMの違い
似たような言葉にIGC、CGMがあります。
名称 | 概要 |
---|---|
UGC(User Generated Content: ユーザー生成コンテンツ) | ユーザーが作った画像や動画などのコンテンツ |
IGC(Influencer Generated Content: インフルエンサー生成コンテンツ) | インフルエンサーが作った画像や動画などのコンテンツ。 |
CGM(Consumer Generated Media: カスタマー生成メディア) | UGCを中心に作られているメディア |
インフルエンサーは企業からお願いされてコンテンツ生成をします。
そのためUGCと違い、企業の息がかかっているという意味で、IGCとして分けられています。
CGMはYahoo!知恵袋など、一般のユーザーが作ったコンテンツが中心となったメディアのことです。
UGCが注目されているのは購買活動に影響し始めたため
UGCが今話題になっているのは、「購買活動にUGCが大きく関わるようになった」からです。
- 旅先を決めるために、Instagramで一般の人の投稿を見る
- 宿やホテルの予約をするかどうかを、Googleの口コミを見て決める
- 物を買うさいに、Amazonの口コミをしっかり見てから判断する
人々はUGCを見て物を買い、UGCを見て旅行先を決めるようになったので、今とても注目されています。
アメリカでは、UGCが一般の方の購買に大きな影響を与えているというデータが出ています。
出典: Olapic『Facebook & Instagram Advertising With UGC : A Practitioner’s Guide』
また弊社の検証でも、UGCを公式HPに掲載することで、予約率が上がることが分かっています。
なぜ一般の人はUGCを見て購買をするのか?
UGCが一般の人の購買に影響を与えるようになった理由は2つあります。
- 企業の言っていることが信じられず、一般の人の意見が一番信用できるから
- 一般の人の意見が誰でも見られる世の中になったから
一般の人が言っていることが一番信頼できて、それが誰でもすぐに見られるようになったため、UGCが購買に大きな影響を与えています。
①一般の人の意見が一番信用できる時代
一般の人のSNSや口コミは、良いことも悪いことも事実をはっきり言っているので、一番信じられるようになっています。
逆に企業の言っていることは、企業が行ってきた誇大広告により信頼性がとても低いです。
公式の写真ではとっても素敵に見えたけど、実際に買ったり、行ったりしてみたら全然違ったという経験はみなさんもあると思います。
出典: instapage
結果として、「企業はどうせ誇張している」と思われており、自分と同じような一般の人の意見(UGC)が調べられるようになっています。
UGCはとても信頼が高いので、そこで「この商品は本当によかった」「この旅館はサービスがいい!」などと書かれていると、企業にプラスになるのです。
旅先選びでのUGCの影響力
旅先を選ぶ際、企業コンテンツ・インフルエンサーコンテンツを超え、UGCが最も影響を与えるというデータがあります。
下記データは旅先を決めるときに、「UGC」「企業コンテンツ」「インフルエンサーコンテンツ」がそれぞれどれだけ影響しているかの調査結果です。
(上から「UGC」「企業コンテンツ」「インフルエンサーコンテンツ」)
出典: hotelspeak
UGCが60%、企業コンテンツが19%と、企業が言っていることよりも、圧倒的にUGCが影響を与えていることが分かります。
またインフルエンサーは2017年までは10%と影響力を与えていましたが、2019年にはわずか2%となっています。
「インフルエンサーも企業からお金をもらっていて本音を言っていない」ことが市場にバレたことが原因です。
企業の息がかかっておらず、良いことも悪いことも言っている一般の人の意見が求められる時代になっています。
データでも見て取れるとおり、インフルエンサーの発信は企業からお金をもらっていると気づかれ始め、効果が前よりも出なくなっています。
ステマに関する法律が厳しくなり、インフルエンサーの効果をさらに低下させています。
これまでのように実はお金をもらっているのに、あたかもインフルエンサーが本当に好きで推しているような構図が法的に禁止されたためです。
②いつでもUGCが確認できる時代
現在は、SNSやECサイトの発達により、いつでも誰でもUGCが確認できる時代です。
SNSは多くの日本人が使っており、大半の人がUGCに日々触れているといってもいい時代になっています。
出典: 総務省
幅広い年齢の人がSNSを利用するようになり、ますます知り合いなど一般の人の意見が重要になっています。
Amazonや楽天市場など、ECサイトも口コミが大量にあり、一般の人の意見がすぐに見れますね。
このように誰でも見れるし、一番信用できる情報がUGCであり、買う・予約するなどといった行動に大きな影響を与えているのです。
UGCマーケティング
UGCを使ったマーケティングは、「UGCを多く生み出される環境を作り、それらを効果的に活用する」ことを指します。
実施事項 | 例 | |
---|---|---|
生み出す | 一般の人がUGCを作ってくれるような工夫 |
|
活用する | UGCを購入率・予約率アップのために使う |
|
自社のサービスについて、SNSや口コミを書いてもらうよう工夫をし、そのデータを集めて活用するといった流れです。
UGCを生み出す
弊社の経験上、UGCを生み出すための工夫として、大切なのは下記の通りです。
- 思わず写真を撮りたくなる物やサービスを作る
- SNS投稿をしやすいハッシュタグを作る
- SNS投稿をまずは活用してみる
SNS投稿したくなる物やサービスを作る
SNS投稿には基本的には、写真や動画が付属します。
そのため思わず写真や動画を撮りたくなる物やサービスがあると、SNSが非常に投稿されやすくなります。
よくいう映えるというやつです。
また弊社の経験上、物やサービスに満足されていると自ずとSNS投稿は増えていく傾向があることが分かっています。
「この旅館本当にサービスが良かったからSNSで投稿して応援しよ!」というような、応援UGCが多く存在します。
SNS投稿しやすいハッシュタグを作る
SNSのUGCには、自社のサービス名や観光スポット名が、ハッシュタグとして使用されます。
ハッシュタグがつけやすい施設名・サービス名・商品名は下記の通りです。
- なるべくシンプル: 長すぎるとハッシュタグをつける時に大変
- 他と被らない: 他と被るとハッシュタグをつけても検索できない
- 記号(「・」などがない): 記号はハッシュタグ化できないので、「〇〇・〇〇・〇〇」のような名称は#化しづらい
長かったり、他と被っている場合、往々にして略語などができあがっています。
すると正式名と略語でハッシュタグがばらけてしまい、どっちでつけたらいいのか?と混乱します。
できることなら、施設名・サービス名・商品名は、なるべくシンプルで他と被らないようにしたいところです。
すでに決まっている場合は、自社アカウントで上のルールに従ったハッシュタグを使い始めることをおすすめします。
一般の人もそれを見て、同じハッシュタグを使ってくれるようになります。
SNSを活用すると投稿も増える
WEBサイトにSNS投稿を掲載する、公式SNSでリポストするなどの、活用を始めるとSNS投稿も増えていきます。
「私も公式に取り上げてほしい!」と思われるためです。
例えば弊社のサービス「旅アトリーチ」では、SNS投稿をWEBサイトに掲載できますが、その活用をすると劇的にSNS投稿が増えます。
まだUGCが少なくても、まずは活用から始めるというのも手です。
UGCを活用する
よくあるUGCの活用法は、「公式サイトに掲載する」「公式SNSのコンテンツにする」ことです。
例えば弊社の旅アトリーチを使うと、自動で公式サイトに素敵なInstagram投稿が掲載されます。
他にも、検索/予約サイトにある口コミや、GoogleMapの口コミを公式WEBサイトに掲載する使い方もあります。
また一般の人のSNS投稿を、公式のアカウントで紹介する(リポストする)ことも代表的な使い方です。
UGC活用の注意点
UGCの活用時に注意したいことが2つあります。
- 勝手に使わない!必ず許可を取ってから活用する
- 薬機法に注意!UGCでも違反になる
①UGCの著作権に注意!許可を取ってから活用しよう
UGCは基本的に作成者に著作権があり、必ず許可を取ってから活用しましょう。
例えばInstagramでは、公式で著作権が投稿者にあることを明記しております。
コンテンツにおけるあなたの権利については何も変わりません。当社は、お客様が本サービス上に投稿した、または本サービスを通じて投稿したコンテンツの所有権を主張しません
引用: Instagram利用規約
その他のSNSや口コミに関しても、投稿者かそのサービスに著作権があります。
UGCを活用する場合は、必ず投稿者に許可を取りましょう。
②UGCでも薬機法には注意
薬機法は医薬品関係の法律ですが、その中の広告に関する部分にUGCが関係します。
薬機法では、医薬品などについて、大げさに広告したり、効能を言いきったりすることを禁止しています。
これはUGC(口コミやSNS投稿)を企業が活用したときも同じです。
例えば「この薬は風邪が30分で治ります」と書かれた口コミを、WEBサイトで掲載した場合、これは薬機法に反することになります。
企業側が言っていないのであいまいですが、UGCでも最新の注意を払いましょう。
UGCを有効活用して効果的なマーケティングをしよう
企業が発信することよりも、一般の人が言っていることが信頼される今の時代では、UGCはとても有効なマーケティングツールになります。
注意したいのは、著作権で必ずUGCを使う際は、許可を取ってからにしましょう。
注意点に気をつけながら、ぜひUGCをマーケティングに活用してみてください。
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